ヘアアイロンのダメージと正しい使い方

image毛先にカールをつけたり、くせ毛を真っ直ぐにしたり、ヘアスタイル作りに欠かせないヘアアイロンですが、使い方によっては髪に多大なダメージを与えてしまうので正しいアイロンの使い方についてお話させていただきます。

髪の毛の8~9割はケラチンタンパク質で構成されており、ケラチンタンパク質は150度を超えると黄色く変性して炭化が始まってしまいます。

つまり髪の毛の温度が150度を超えると髪は炭のようになってしまい、炭化した髪は2度と元に戻せないのです。

髪の毛が150度以上に温まらないようにアイロンを入れるのがダメージさせないアイロン使い秘訣になるのですが高い温度の方が形を作りやすいのも事実、低い温度でアイロンを入れたけど全然形が付かなかったという方も多いのではないでしょうか?

アイロンは「ガラス転移温度」というものを利用して形を髪の毛に形をつけます。

ガラス転移温度とは、物質の形を変えれる温度の事で物質によってその温度は様々でケラチンタンパク質の場合110度~150度がガラス転移温度なのですが、わずかな時間のアイロン操作でガラス転移温度まで上げることは難しく、逆にアイロンを当てる時間が長すぎると150度を簡単に超えてしまって炭化させてしまう危険があります。

低い温度でアイロンを入れるとガラス転移温度まで上げる事が難しく形が付かないので、高い温度で入れてしまいガラス転移温度まで上がるけど150度を超えてダメージさせてしまってる方が多く感じられます。

そして、カラーやパーマでダメージしてる箇所にアイロンの高熱をあててしまうと髪の毛の組織が「癒着」を起こしてしまい、水や油の通り道が潰れてしまいパサパサで硬い質感になってしまうだけでなくカラー剤やパーマ液も浸透しなくなってスタイルチェンジにも支障をきたしてしまいます。

髪の毛は真ん中に芯、その周りをケラチンタンパク質、表面をキューティクルが覆ってる3層構造になり、その3層を繋ぎ止める接着剤的役割のCMC(細胞膜複合体)が各組織の間を埋めていて、そのCMCが髪の毛の水や油の通り道となります。

ダメージするとCMCが流出してしまい、隙間が空いてるところに熱をかけるとそこがくっついてしまうのです。

大変前置きが長くなりましたが、髪の毛の「炭化」と「癒着」を防ぎながらアイロンを入れないとけないのですが、その為に大事なのが「CMC」なのです!

CMCが髪の毛の中にあると組織の癒着が防げるのはもちろん、髪の毛のCMCは水分量を一定に保ってくれるので、アイロンを入れる前に髪の毛が必要以上乾燥してしまうことを防いでくれます。

衣類のアイロンで例えると分かりやすいと思いますが完全ドライしたウールのスカートのシワをアイロンで伸ばすのは難しいですが、霧吹きで少し湿らせておくことでシワが伸ばしやすくなります。

これはガラス転移温度を下げる事が出来るのと熱伝導率が上がるのでシワが伸ばしやすくなるのです。

スチームアイロンも同じ原理です。

ですが、一つ注意していただきたいのですが、霧吹きで髪を湿らせアイロンを入れるのは絶対ダメですよ!

濡れた髪にアイロンを入れるとジュッと言う音とともに水蒸気爆発が髪の中で起こってしまいキューティクルが吹っ飛んで一気にハイダメージヘアが完成してしまいます。

健康な髪の毛は乾いても11~14%の水分を維持する性質があるのですが、ダメージすると10%以下になってしまいます。

これはダメージとともにCMCが流出してしまうことによって水分保持能力がなくなってしまうことが原因。

ダメージヘアにCMCを補うことで11~14%の水分を維持でき、その11~14%の水分でガラス転移温度を下げ熱伝導率を上げることによって低めの温度でもしっかり形をつける事が可能になるのです。

その為に必要なアイテムがこちら、何度か紹介してる「髪の化粧水 ベータレイヤーミスト」

ナノ化したCMCと高分子ケラチン誘導体が髪の内部まで素早く浸透、補修し潤いと自然なツヤを与えるアウトバストリートメントです。

濡れた髪、または乾いた髪にこちらをつけてドライヤーで乾かし、その後アイロンを入れると低めの温度でも形がつき、そのスタイルが長持ちします。

髪のコンディションが整えば温度160度くらいの温度でも十分形をつける事が出来ます。

あとは少々めんどくさくても何段かに分けてブロッキングする事、厚い束を巻きつけても真ん中らへんにある毛には熱は伝わらず形がつきません。

CMCを補給してしっかり乾かす

数段にわけてブロッキング

160度くらいの温度設定

このような状態でアイロンを日々使えれば熱によるダメージを防ぎながらヘアスタイルをお楽しみいただけますのでお試しください。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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