ホームカラーとサロンカラーの違い

ホームカラーとサロンカラー、お値段を比べると約10倍程サロンカラーの方がお高くなってしまいますが、自分で染めるのと美容室で染めるのはどの様な違いがあるのか?

美容室で染める方が良いと言うのは解るけどそれだけのお値段の価値があるの?と思われてる方もいると思うので、本日は両者の違いをわかりやすくまとめたいと思います。

サロンカラーのメリットその1は『リタッチ(根元のみ塗る)が出来る』です。

美容室では基本的に新しく生えた根元と既にカラーリングがされてる中間から毛先は違う薬剤で塗り分けます。

新しく生えた根元はメラニン色素を分解して明るくする働きと染料を発色させる力がある薬剤を使い、既にカラーリングされてる中間から毛先にはメラニン色素を分解して明るくする働きは必要ないので、染料を発色させる働きのみの薬剤を使用します。

もちろんメラニン色素を分解する力のある前者のカラー剤の方が薬剤のパワーが強いので髪に負担がかかります。

ホームカラー剤は一箱に前者のパワーが強い薬剤しか入っていないのと、ご自身でキレイにリタッチをするのはほぼ不可能なので必然的に毎回強い薬剤が毛先まで付いてしまいます。

ダメージが加速してしまうのはもちろん、回数を重ねる度にお洒落染めの場合はどんどん毛先の方が明るくなっていってしまいますし、白髪染めの場合は染料濃度が濃いのでどんどん毛先の方が暗くなってしまい色ムラの原因にもなってしまいます。

また、自分で塗ると塗りやすい顔周りはしっかり塗布できてるけど後ろの方は塗りにくくて塗布量が少なかったりすると色のムラだけではなくダメージ度合いのムラも出来てしまい、パーマをかける薬剤の反応の仕方がダメージ度合いにより変わってしまうので顔周りだけ強く後ろの方が弱かったり仕上がりのムラが出たり、縮毛矯正をかけると顔周りだけ過剰にダメージしてしまう事もあります。

そしてダメージムラの箇所もランダムに発生してしまうので正確な薬剤の塗り分けも難しく、素材の美しさを損なうだけではなく、デザイン作りの妨げにもなってしまうのです。

サロンカラーのメリットその2は『残留薬害の除去が出来る』です。

ホームカラーをやられた事のある方はご存知かと思いますが、カラー剤とは「アルカリ剤」と呼ばれる1剤と「過酸化水素」と呼ばれる2剤を使用直前に混ぜ合わせて使用します。

アルカリ剤と過酸化水素が混ざり合う事により「活性酸素」が発生し、活性酸素がメラニン色素を分解して髪の毛を明るくしカラー剤に含まれる染料を酸化重合して発色させるのがカラーリングのメカニズム。

カラーリングと活性酸素は切っても切れない関係ですが、活性酸素はダメージの原因になるのでカラーリングが終わると同時に活性酸素の発生をストップさせないといけないのですが、アルカリ剤と過酸化水素は水に溶けにくい性質があり水で流したりシャンプーするだけでは毛髪や頭皮に残留してしまい、活性酸素を発生し続けてしまいます。

美容室ではカラーリング後に専用の薬品でアルカリを中和し過酸化水素を除去する事が出来るのですが、ホームカラーではそれが出来ないので毛髪や頭皮で活性酸素が発生し続けてしまいます。

毛髪で活性酸素が発生し続けるとダメージの原因になるのはもちろん、毛髪の主成分のケラチンタンパク質を構成するS-S結合と言う髪の骨格のような場所を酸化分解してしまいます。

S-S結合はパーマをかける時にとても重要な場所でパーマの1剤でS-S結合を切り形を変えて2剤を使用しS-S結合を再結合させるのがパーマのメカニズム。

つまりS-S結合が酸化分解されるとパーマがかからない髪の毛になってしまうのです。

また、頭皮で活性酸素が発生し続けるとエラスチンやコラーゲン等の保湿を司るタンパク質を破壊してしまいます。

水分量が減ると頭皮環境が悪くなり抜け毛や薄毛、白髪の原因になります。

また、頭皮環境が悪くなると顔のたるみやシワの原因にもなります。

そして、アルカリや過酸化水素が残留している上に紫外線を浴びると活性酸素が大量発生して紫外線のダメージを助長させます。

とても長くなってしまいましたが、ホームカラーはダメージの原因となるのはもちろんパーマのかからない髪をつくってしまったり頭皮の老化を促進させてしまいます。

これらの事を考えると少々お値段は高いですが、ホームカラーはとても危険な行為なのでカラーリングは美容室で行い大事な頭皮と髪の毛を守っていただけたらと思います。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました!

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